【訃報】山本文緒さんを悼んで

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山本文緒さんが10月3日膵臓がんのために死去されました。

58歳でした。

私も以前、よく読みました。

山本文緒さん 【経歴】

大学卒業後、OLを経て小説家デビュー。

1987年 コバルト・ノベル大賞の佳作にて、少女小説家としてデビュー。

1992年 一般の小説へと方向転換。

1999年 『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞

2000年 『プラナリア』で124回直木賞を受賞

2002年 再婚

2003年 40歳の時のうつ病

2021年 7年ぶりに執筆した小説『自転しながら公転する』で第27回島清愛文学賞、第16回中央公論文学賞を受賞

2021年 春頃より体調を崩し、自宅療養。

2021年10月31日 膵臓癌により長野県軽井沢町の自宅で死去。

膵臓がんを患われたのですね……。ついこの前、あさイチのプレミアムトークでお見かけして、元気なお姿を見た気がしていたのに……と驚きました。

テレビで拝見した時は、デビューや文学賞の事、小説の事、プロットの建て方、創作風景、うつ病で苦しまれたこと、軽井沢での暮らしなどを、屈託なくお話しされていて、とても感じもよくて素敵な方だなと思っていました。無理しないように執筆を始めたと言っておられました。

軽井沢の自宅では、キツツキが家に来て穴をあけてしまうことや、カレンダーの裏に小説のプロットの流れを組み立てるという独自の作風、創作机には割引クーポンが張られていたり、親しみのある人柄が出ていて、ほっこりしました。

山本さんの書く作品も好きです。女性の心理描写が丁寧で深く描かれていて、ネガティブな部分、闇の部分を内面から描く作家さんです。

 誰にでも、人をねたんだりうらやんだりする気持ちってあるけれども、それはなかなか言えない。そんな自分を責めたり、あさましいと思ってしまったり、辛くなってしまったり。でも、山本文緒さんの本の中では、「あぁ、自分だけではないんだな」と、苦しさによって、癒されるような気持ちになります。苦しさの共有というか。

うつ病のあとに7年ぶりに執筆された『自転しながら公転する』も読みました。

30代女性の、恋愛、結婚、親の介護、介護の事など、抱える悩みや心の動きが描かれています。

読みやすい文章で、ぐんぐん心を持っていかれるような気持ちになります。

きっとたくさんの人に共感される内容だと思います。

 うまくいかない、幸せになりたいけど少し不幸、でもどこか救いのある物語。

新刊は、2021年9月13日に『ばにらさま』も出ています。こちらが遺作となっています。

 

冴えない僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい
日常の風景が一転! 思わず二度読み!
痛くて、切なくて、引きずり込まれる……。
6つの物語が照らしだす光と闇
島清恋愛文学賞、本屋大賞ノミネート『自転しながら公転する』の山本文緒最新作!
伝説の直木賞受賞さく『プラナリア』に匹敵るす吸引力! これぞ短編の醍醐味!
ばにらさま 僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい……。
わたしは大丈夫 夫と娘とともに爪に火をともすような倹約生活を送る私。
菓子苑 舞子は、浮き沈みの激しい胡桃に翻弄されるも、彼女を放って置けない。
バヨリン心中 余命短い祖母が語る、ヴァイオリンとポーランド人の青年をめぐる若き日の恋。
20×20 主婦から作家となった私。仕事場のマンションの隣人たちとの日々。
子供おばさん 中学の同級生の葬儀に出席した夕子。遺族から形見として託されたのは。   amazonより

 

ぜひ読んでみたいと思います。

ご冥福をお祈りいたします。

 

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